長崎県弁護士会所属

弁護士歴30年、長崎県弁護士会会長を経験した代表弁護士をはじめ、4人の弁護士が対応します

諫早事務所(主事務)

島原事務所

長崎事務所

もと勤務先の会社から建物の明け渡し及び賃料を求められ、和解で解決した事例

相談内容

Yさんは、もと社長のAさんから、Aさんの経営するX会社所有の建物を提供されそこに居住していました(YさんはもとX会社の従業員で、Aさんとの関係は不倫関係でした)。
AさんとYさんの不倫関係は終了し、社長がAさんから,その息子Bさんに交代すると共に,X会社から相談者Yさんに対し、現在住んでいる建物からただちに明け渡すこと及び建物について賃料相当額を支払うことを要求されるに至りました。
 

争点

建物の居住関係についての権利関係は何か、Yさんは会社所有の建物に居住し続けることができるかが問題となりました。
 

弁護士の提案内容

AさんとYさんとの間で、本件建物をX会社から譲渡を受ける旨の口約束がなされていました。
この約束をX会社が認めれば、本件建物の贈与を受けることができるため、譲渡を受けるまでの間の使用賃借契約があり、その目的を達していない以上、Yさんが明け渡す義務はないと主張しました。
弁護士の解決目標は、第一次的には、贈与により本件建物を譲り受けること、それがダメな場合であっても、居住関係を認めてもらうこととして、争っていくこととしました。
 

結果

Yさんは、X会社から建物の明渡訴訟を提起され、最終的にYさんはX会社から、明渡解決金を受け取るかわりに、一定期間経過後に本件建物を明け渡すという条件で和解しました。
 

弁護士の所感

X会社の社長がAさんからBさんに交代したため、X会社は,Yさんへの建物譲渡約束を否定して争うことになったと考えられます。
本来はAさんが、代表者在職中にYさんにきちんと約束を守るべきだったと思いますが、このような約束であっても(不倫関係の存続を前提とする贈与で効力に問題はないかという問題はありますが)、関係が良好なうちに弁護士に依頼して事前に文書で交わしておくことが必要だったと思います。

(平成31年3月31日原稿作成 担当弁護士 森本精一)
この記事を担当した弁護士
弁護士法人ユスティティア 代表弁護士 森本 精一
保有資格弁護士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
専門分野企業法務、債務整理、離婚、交通事故、相続
経歴
昭和60年3月
中央大学法学部法律学科卒業
(渥美東洋ゼミ・中央大学真法会
昭和63年10月
司法試験合格
平成元年4月 最高裁判所司法修習生採用(43期司法修習生)
平成3年4月
弁護士登録(東京弁護士会登録)
平成6年11月
長崎県弁護士会へ登録換
開業 森本精一法律事務所開設
平成13年10月 CFP(ファイナンシャルプランナー上級)資格取得
平成14年4月
1級ファイナンシャル・プランニング技能士取得
平成25年1月
弁護士法人ユスティティア設立
専門家紹介はこちら
PAGETOP